てらおクリニック

てらおクリニック 【姫路市】

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胃腸のQ&A

胃腸のQ&A

てらおクリニック 胃腸のQ&A
 
 
逆流性食道炎Q&A
逆流性食道炎と言われました。いい薬があると聞きましたが?
逆流性食道炎というのは、胃酸の逆流による症状ですから、胃酸を抑えることが、まず基本と
なります。
胃酸をしっかりと抑えてくれる薬が、何種類も作られています。
それぞれの症状に合わせて、そのうちの、どれが適切かをみつけていきます。
逆流性食道炎と言われて、胃酸を抑える薬をもらって飲んでいますが、あまり効きません。
何かほかに方法がありますか?
胃酸を抑えることがまず治療の第一歩であることはまちがいないのですが、それだけでは症状が完全には治まりきらない方が、確かに何割かおられます。
その中には、食べた物が胃の中に長く停滞するような状態が関与していたり、便秘のために大腸が張った状態にあることが影響していたりすることもあります。
このような場合には、その方その方に合わせて、そのような状態を改善するために、胃酸を抑える薬の「補助的な薬」を見つけていきます。
逆流性食道炎に、ストレスが関与していると聞いたことがありますが、どうなのでしょうか?
その通りです。ストレスは胃酸を増やす方向に働くということも言われていますし、そのほかのメカニズムでも、ストレスによって、逆流性食道炎の症状をきたしてくることよくがあります。
その証拠として、上記で述べましたように、「胃酸を抑える薬」だけで症状が抑えきれない方の中に、「ストレスを感じにくくするようにさせる薬」を追加すると、逆流症状が、劇的に改善することがよくあります。
逆流性食道炎には、どんな検査が必要ですか?
症状の長い場合には、やはり、内視鏡による検査が必要だと思います。食道と胃の間には、本来、逆流防止装置と呼ぶべきものがあるのですが、これが欠如していたり、弱くなっている「食道裂孔ヘルニア」という状態や、「腫瘍性の病変」の有無については、やはり確認しておく必要があります。
バレット食道と言われていますが、どんな状態で、どんな注意が必要ですか?
食道が、長期間、胃酸の逆流に曝されていると、本来の食道の粘膜が胃粘膜のように変化してしまうことがあり、これを「バレット食道」と言います。
胃癌の発生率が、食道癌の発生率の約10倍と言われていますから、バレット食道から癌の出現する確率は、周囲の食道より高くなります。
そのために、より密な経過観察が必要となるわけです。通常、約6か月に1回の内視鏡検査が勧められます。
治療は、しっかりと胃酸を抑えることが、その中心となりますから、逆流性食道炎に準じて行われることになります。
 
過敏性腸症候群Q&A
子供のころから、よく下痢をする方でしたが、最近それがよりひどくなってきました。朝から下痢で、トイレからなかなか出られず、遅刻することもよくあります。電車も怖くて乗れません。
このような症状の方は、症状の強さは個人差があっていろいろですが、非常にたくさんおられます。
最も可能性の高いのは、「過敏性腸症候群の下痢型」という病態です。
ある程度までは、「体質」ですごされますが、ご質問のように、日常生活に支障をきたすようになってくると「病気」として治療が必要となってきます。
腸の動きが過敏で早くなっているために、水分があまり吸収されないで下痢状になってしまうことや、便の貯留する部分も敏感なために、便が少しでも溜まると過敏に反応して便意を感じてしまうといったことが、原因と考えられています。
小さいころから、腹巻をしたり、冷たいものをなるべく摂らないようにしたりして対処してきましたが、何か良い方法があるのですか?
過敏性腸症候群の薬には様々なものが、以前からあります。
特に下痢型については、第一選択薬として、かなりの方に有効なものが出てきていますから、日常生活の注意だけでは対処困難な方は、ご相談ください。
クラブ活動をしていて、普段は何ともないですが、大事な試合や大会が近づいてくると、必ずと言っていいくらい下痢の回数が増えます。そんなこともあるのでしょうか?
腸の動きは自律神経によってコントロールされていますから、メンタルな要因、つまりストレスなどによって、大きく影響を受けることは、たいへんよくあります。
学生さんでしたら、受験前になってくると、このような症状の方が非常に多くなってきます。
受験が終わったら、スッと改善するのですが、それまでの重要な時期については、適切なサポートが必要となってくると思います。
私の場合は、下痢ではなく、便秘なのですが、3~4日に1回、便の出るときに、ものすごくおなかが痛みます。下剤を使おうものなら、冷や汗が出るくらいおなかがしぶってしまいます。何か良い方法はないでしょうか?
このような症状の方の中には、いわゆる、「過敏性腸症候群の便秘型」のタイプが多くおられると思います。
何日か溜まった便が出るときには当然、腸が強く動くものですが、その動きが強くなりすぎてしまうタイプの方です。
そういう意味では、下痢ではないのですが、やはり腸が過敏な方と言えます。
それは、体質だから、仕方がないのでしょうか。排便の時以外は、まったく何ともないので、排便のときがこわいです。下剤も怖くて使えません。
このような「便秘型」の方の治療は、「下痢型」の方よりは、やや工夫を要することが多いですが、お体に合う薬を見つけていくことで対処できると思います。
そのような薬に巡りあうまで、根気よくお付き合ういただくようお願いしています。
 
ピロリ菌感染Q&A
健診の項目の中で、「ヘリコバクターピロリ抗体陽性」と指摘されました。
何を意味するのでしょうか?
「抗体」というのは、ある種の細菌やウィルスに「かかったことがある」か「現在かかっている」ということを意味するもので、ピロリ菌は、退治しない限り、一般的には消えることのないものですから、「ピロリ抗体陽性」ということは、「現在ピロリ菌が存在している」ということを意味するものと考えてよいと思います。
ピロリ菌がいると何が問題なのでしょうか?
以前から、ピロリ菌がいると、胃潰瘍になりやすかったり、潰瘍が繰り返しやすかったりすることはよく知られていましたが、最近特に注目されているのは、「胃癌」との関連で、ピロリ菌のいる場合にはいない場合に比べて、はるかに「胃癌」の発生率が高いことが分かってきているのです。
どのようにして退治するのですか?
ピロリ菌とはいっても、やはり細菌ですから、その治療には「抗生物質」を使います。「胃酸を抑える薬」と「抗生物質」を、1週間分組み合わせた定番の処方があり、中には最初からその組み合わせでパッケージに収められた「出来合いの薬」もできています。
その薬を服用すれば退治できるのですか?
最初の処方(一次除菌と言います)で退治できない方が、確かに何割かおられます。
その方には、第2番目の薬の組み合わせを。二次除菌として処方させていただきます。
この2種類の組み合わせで、かなりの方は除菌できますが、残念ながら、数%の方は、どちらの薬でも除菌できないというのが、現状です。
退治できたかどうかは、どうやって、確認するのですか?また内視鏡ですか?
もう一度内視鏡をする必要はありません。当院では「尿素呼気試験」という、飲酒運転の検問で使われるような薬を飲んで風船を膨らませるような検査で行っています。
通常、除菌薬の内服終了後、1か月以上経ってから、絶食で行います。15~20分ほどで終了します。
「除菌」してしまえば、「元々ピロリ菌のいない胃」の方と同等になるのですか?
残念ながら、すぐに元通りになるわけではありません。
ピロリ菌は、普通、小児期に感染するといわれていますので、除菌するまでの間、相当の期間、胃の中に存在していたわけで、その間にダメージを受けた胃粘膜が修復するのには、かなりの時間を必要とします。
そのような粘膜から胃癌の発生をきたすわけですから、除菌を行った後でも、定期的に内視鏡での経過観察が欠かせないことになります。