2017/09/14
猫の心臓病と心不全
獣医師の診察を受けた動物では、10数パーセントの割合で、何かしらの心血管系疾患を患っているとのデータがあります。
その他の多くの臓器の疾患とは異なり、心血管系疾患は一般に消失することは無く、徐々に悪化し、死の転帰をたどる可能性があります。
さらに、心臓は肋骨で保護されていて、直接、肉眼的に確認することができないため、心血管系疾患の検出や、病態の程度を評価することが困難な場合が多いのです。
心臓病とは、心臓のあらゆる異常のことです。
先天性か後天性か、原因、期間、臨床症状、または身体構造の機能不全などの様々な基準をもとに分類されます。
心不全は、あらゆる心臓の異常を指す表現で、心臓が体の必要量を満たすのに十分な血液を拍出できない状態を指します。
本疾患は、特殊な疾患ではなく、むしろ、うっ血または異常な体液の貯留、体への血流の供給減少や、重度な心臓病の最終的な局面としての異常な低血圧が一緒に見られるか、または、それらのいずれか一つの症状が見られます。
心臓病は心不全の症状を引き起こさないことがあります。
しかし、心臓病の帰結が心不全であるため、心臓病がある場合のみ、心不全は発症します。